時短や副業は住まい選びを根本から変えるか

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「家を買う」は、なんだかんだで「予算」ありきです。新築マンションで多くみられるのは、限られた予算で「広さを譲らない」ことです。結果、「無料の住宅情報誌やネットでの派手な広告で初めて知った、行ったことがないトコだけど広くて予算内におさまるマンション」が選ばれていきます。

この住宅選びの傾向への「時短」や「副業」の影響を考えてみます。

オフィスが集中する都心エリアからやや離れた場所にあるマンションは多いです。通勤時間が片道1時間から2時間かかるといった勤め人は多く、実際、東京のオフィスに勤務するサラリーマンの54%が通勤時間に1時間以上かけているといいます。

1時間かけて出社し、オフィスなどで10時間働き、1時間かけて帰宅する。根拠はともかく、バランスは悪くないように見えます。これが、残業時間がゼロ、さらには就業時間そのものが短くなると、相対的に通勤時間が目立つことになります。通勤時間を短くしたいと考えるようになると思います。

10時間働いて通勤に往復2時間かけるならまあいいけど、6時間や7時間だけ働く場合は微妙だなと。給与を時給と労働時間の掛け算としてとらえ、通勤時間も給与のうちだと考えるのであれば、時短になればなるほど「長い通勤時間の時給へのインパクト」は大きくなります。通勤は1時間以内という時代がくると思います。

また、副業の推進やスペシャリスト契約が広まると、勤務先への通勤時間偏重はなくなり、ビジネスの中心地に近い、あるいはその場所に住まいがあるといった視点が重視されるようになりそうです。

「仕事が集まっている場所の近く」に住んでいることで仕事を得やすくなります。少々価格が高くなっても、それ以上に収入が得られればよいわけです。住宅の支払いが2万円増えても(住宅ローンを35年、金利1%で借りる場合、1000万円高い物件を買える)、10万円収入が増えるならOKでしょう。全額ではありませんが経費算入もできますし、移動時間も減るわけです。メリットしかありません。

まだまだ思いつきですが、「これからの働き方の流れ」にあった家選びも必要になってきているように思います。新築であれば、広さは真っ先に譲ることになるかもしれません。好立地の中古が選ばれる機会も、ずっと多くなるでしょう。もちろん、賃貸やホテル住まい、二拠点居住の選択もあります。案外とすぐに、「予算と広さ」で家選びができていた時代を懐かしむことになりそうです。

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