「白シャツ」といえば……高城剛さんの本をざっと読んでみました

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私がお気に入りの「白シャツ」でググったりヤフったりすると「高城剛」がセットであらわれます。私のなかで高城氏は「1990年代の前半、バブルの余韻に輝いていた汚い若手クリエイター」のイメージで止まっていましたが、「白シャツの、さわやかなグローバルおっさん」になっていたとは驚きです。イメージをリフレッシュすべく、Kindle Unlimitedにある氏の本を片っ端から目をとおしました。

さて、感想と結論は……。「うさんくさい」のひとことです。いや、これは9割くらいの方は同じだと思っていますが、どんなものでしょう。

氏の本はどれも圧倒的な情報量とスピード感に満ち、そこで語られる未来や気に入っているというガジェットに引き寄せられます。氏がむかしっから標榜する「フューチャー」の魅力を、分かりやすく語っています。ただ……どうにもこうにも「もやっ」とするのです。

「もやっ」とする理由はすぐにわかりました。私が氏の本に目を通しながら、学生時代の恩師*1手塚治虫*2が「未来を見通して語っていた」ことを無意識に思い出し、既視感あるものとして比較していたのです。

高城氏「AIは陰謀で人為的に暴走してどうのこうの。生き残れる仕事を探せ」

手塚氏「21世紀の前半には必ず人間の脳細胞に匹敵する電子頭脳がうまれる。人類は社会問題に直面するが、時代の流れ。人類がそこで電子頭脳に追放されたと考えてしまうか、電子頭脳によって解放されたと考えて未来をつくれるかが、難しい問題になるだろう」40年前

高城氏「霊的(スピリチュアル)を怪しいと避けるのは日本だけ。WHOも健康を満たす条件としてスピを入れた。それが世界の常識」

手塚氏「日本人は古代から山川草木に人格を認め、無機物、有機物問わずに霊性を感じとってきた(アミニズム)。モノに名前をつける文化も西洋では不思議がられる。ロボット時代には、無機物にも霊性を認める日本人の感性の普遍化が、その普及の突破口になるだろう」40年前

高城氏「アベがー、日本のマスコミは暴力団とー、リベラルがー、日本は危ないからすぐに出ろー」

手塚氏「環境庁長官が鴨狩りに行くことが槍玉にあげられたが、長官が鴨を10羽撃ち落としたところでどうってことない。問題は(直接結びつかない次元のことを)地域社会の利害関係のなかで考えてくれるかどうかだ」「リベラル(革新系)メディアにかなりほめられた作品は古きよき家族像をえがいたものが多いが、子どもからの人気は惨憺たるものですぐに打ち切りになる。未来をえがいた作品は保守層に支持されるが、リベラルには「荒唐無稽だ」と吊し上げられる。アベコベじゃないかと思う」45年前

高城氏「UFOを見た。米軍にもたくさん記録がある。認めないほうがおかしい」

手塚氏「UFOを見た、というまことしやかな話はたくさんあるが、残念ながらわれわれは宇宙人とは出会えない。それほど宇宙は広大で悠久なのだ」50年前

捉え方はいろいろですが、考察などはせずに「高城剛テレビブロスのコラムで3DO激推ししていた頃よりも、もっとうさんくさくなっていた!」でざっくりまとめるのがよさそうですね。

ちなみに、白シャツやベルクロのスニーカー、ほかにも高城氏の買ってるものの9割くらいが自分と同じ傾向ゆえ、だいぶ戸惑っています。そして、私の日々のお仕事はSNSどころか「名刺をファクスで送ってください!」「はーい!」といったプロセスであり、未来がどうとかとか語っている場合じゃありません。うむむー。

*1:国連や政府の仕事もしていました。ある開発途上国ではビジョンを示して近代化を導いたことで英雄待遇だそうです。

*2:日本のマンガやアニメーションを全世界に輸出しただけでなく、1960年代にはイースター島ガラパゴス諸島や南米の奥地まで含めて世界を隅々までめぐり、一方でかつてのすべての万博で総合プロデュースや各パビリオンの演出などを手がけていました。