キラキラな「目黒ブランド」がもやっとしている理由

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先日、年中着まわせる白いワイシャツとして「MEGUROシャツ」をオーダーしました。ここには「銀座や芦屋はまだしも……目黒をアパレルのブランドにするのか!」という驚きもありました。

「目黒」は、ことばにするのが難しいのですが、何をしめすかよく分からない記号的なもので「ブランドにするのにはもってこいなんだろうな」と思います。「目黒」はてきとーに使えるです。

目黒はJR山手線の駅名ですので、それだけで知名度はあります。ただ、広く知られているように、目黒駅は目黒区ではなく品川区にあります。目黒区の出張所が駅構内にあるので勘違いしそうになりますが、品川区です。

目黒を区としてみると、JRの駅はひとつもなく、東京の東側と同じ「バス便が正義」の不便なエリアです。そして、区は財政難にあえいでいます。すべての周辺区にも住んだ私からみると、行政サービスの質は「最低」です。それを区は自覚している状況です。

もちろん、青葉台、鷹番といった目黒区の高級住宅街は健在です。ただ、芦屋や松濤と同じで、高級住宅街は「青葉台、鷹番だけで成り立つブランド」です。知名度の低さこそがむしろ売りで、目黒とリンクして語られることはわずかです。

目黒駅に近いブランド地である長者丸や花房山は品川区で、やはり目黒を名乗りたがりません*1。駅から地下鉄にそってさらに離れたら「白金」を使いたがります。

「目黒」を全国区にするような大きなイベントは、サンマ焼いて配るイベントくらいです。それさえも、品川区側と目黒区側で、バラバラに開催という謎イベントです。「目黒のさんま祭り」は品川区が主催、「目黒のSUNまつり」が目黒区の主催です。うーん。

そして、「ここで目黒を名乗るにはきついだろー」という場所ほど、マンションの名前に「目黒」を使いたがります。理屈つけて、少しでも「目黒」を潜り込ませようとします。五反田駅が最寄りでも、まずは目黒です。

それでも「目黒に住んでいる」はキラキラしています。こまかなことが気にされることなく、港区女子レベルで扱われます。この、もやっとした、実態のないイメージがブランドとしての「目黒」の便利なところなのでしょう。

*1:上大崎という住所を名乗ることも、まず、ありませんね。