6年前に書いた「新しい働き方」を、いま改めて考えてみる

いまから20年前、1996年に就職した就職氷河期の最初の世代である私は、入社後すぐに厳しい現実に直面しました。

人数がもっとも多いベビーブームのピークに生まれたのに会社では人数がもっとも少ない。上はバブル期入社の先輩があふれ、さらによくないことに翌年からは自分よりずっと優秀な後輩が入社してきている。

この厳しい現実は、同じ会社に勤め続ける「以外」の、新しい選択を積極的に考えるよいきっかけになりました。

第一の選択肢は「転職」です。私も3回の転職を経験しています。

その次は「起業」です。いまから6年前、2010年のmixi日記に「海外IT企業が買収したサービスや製品の国内立ち上げを目的とする事業」を起こすことに、こんなことを書いていました。

「近ごろ、より高まりつつある世界規模でのIT企業のM&A合戦による需要を先取りして、それ(買収製品の立ち上げ支援)専門のプロフェッショナル集団として仲間と起業するのも無謀でおもしろいかもしれません。

多くのIT企業は本社が米国でも、まだまだこの国は重要かつ特殊な市場で、これまでより圧倒的に短期間で買収の結果を出すことが求められる以上、日本での立ち上げプロジェクトは重視されるかなと。

 私自身の3回の転職は、転職をしたいと思ったのが3回ではありません。実際は8回のタイミングで知人の紹介やエージェント経由などでインタビュー(採用面接)を受けています。3回よりもずっと多い回数ですね。

新卒ではないキャリア採用は、新規事業や部門の立ち上げが背景にあることが多くなります。求められるのは「過去にないことにチームで取り組み成功した、複数の証明可能な経験」です。

この「スキル」は、新規事業が軌道にのって通常オペレーションに落とすことができたら宙ぶらりんになってしまいます。当人も会社も、持て余してしまうのです。事業の立ち上げに成功すればするほど、当人も会社も困ってしまうのです。

1年や2年ごとに大々的な新規事業が都合よくわいてくる会社など少なく、意識は自然と転職に向かいます。一方で、この1年や2年の単位で転職を繰り返すと、能力を評価するより前に、いわゆるジョブホッパーとして書類レベルで敬遠されることが増えるので難しいところです。

それなら起業し、会社への帰属を継続できる形態で取り組めばよいと考えたのですが、この国の制度や慣習から逆算したアイデアはもろいことも分かり、思いはそのままにいまに至っています。