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マンション買って幸せになるにはどうすればいいのでしょう その3

「ここ絶対欲しい!」物件として、新築湾岸タワマン買って住んで、賢者モードに入って売ったのは、もちろん妻と自分のことです。その湾岸タワマンTHE TOKYO TOWERSは、中古で40%マシという、サラリーマンとしては大きな利益をのっけて売却できたという「成功」と、住まい選びとしては思うようにはいかなかったことからの「成長」の、ふたつのかけがえのない贈り物を私たちに残してくれたのでした。

きれいにまとまったので、続きです。

マンション売ってすぐまた住み替えでマンション買うような「バカなこと」は、もちろんしません。住んだままで売却活動をして、売れたら賃貸探して引っ越して、時期うかがいながら次の物件を探すのが基本なんですよね。買付から引き渡しまでには1か月以上あって、時間はたっぷりありますしね。

久しぶりの賃貸です。気楽にポンポン引っ越せます。部屋から撮った写真とかこんな感じです。特定歓迎です。 

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結局タワマンなのか、結局スペック重視なのか、「人間は自然に生かされている小さな存在」とかいってなかったっけ、すぐ買うよりバカっぽいぞ、とかいろいろありますが、人間は賢いよりバカなほうがいいんです。

ともかく、賃貸に退避しながら、戦い方を変えようとしました。

まず、オープンレジデンスを検討しました。諏訪山や梅丘、西片町を短期完売し、白金台や島津山の長屋を安さだけで売ってた、宮益坂ビルディングかその隣のビルにやっつけモデルルームがあったころです。中古も内見しましたし、用地取得したばかりの物件の情報までもらいうんうんうなってました。いまや、中途営業の即日内定でも有名なブランドになりましたね。

オープンレジデンスを、もやもやを感じながらも本気で検討していたのは黒歴史です。マンションは「立地が9割」あるいは「立地がすべて」ですが、「ブランド地」であることをいいことにそのほかのすべてをスパッと捨て去った割り切りを、最後の最後で自分は拒否しました。

そして、「自分にとって正しいマンション」探しの旅が始まります。クズ地だけど絢爛豪華な共有施設が売りの企画で定量的評価と合理的な判断ができる湾岸タワマン、その真逆で共有施設も高いレベルの専有部仕様もゴミ同然の不良資産だとして徹底排除し、立地だけで訴求する新興勢力オープンレジデンス。そのどちらも「違う」ことはわかりました。

マンガ『神の雫』の使徒探しでは「ワインの上に立つワイン」探しが、自身の人生を見つめ直し、未来、そして永遠を描く旅でした。同じように、これだっ!という「自分にとっての正しいマンション」探しは、もはや資産価値がどーとかでなく、自身の過去と未来、アイデンティティの再定義の旅のようになってきました。おいおい、マンションごときで? もちろんです。ワイン一本を探すのに命をかけるように、マンション購入だって自分の命をかけた超ハイレバ投資なんですから

そして、求めるのは「いかに高い理想を持ち、いかに大きな期待を胸に抱き入居したとしても、決して失望することのないマンション」、つまりは「マッターホルンのようなマンション」です。

んじゃ『神の雫』のように、タクラマカン砂漠を水飲まずにわたってみるわとか、スイスの魔峰マッターホルンに吹雪のなか登ってみるわとか、サラリーマンにとってはそこまでしてなにかの本質をつかもうというのは飛ばしすぎなので、初めのころのように「頼れる知人」との出会いを大切に、考えてみることにしました。

「Very」に自宅が載った同僚や青山の某社社宅の隣にデカい戸建構えてた同僚など会社の仲間、大手リートに物件取得でかかわる60歳くらいのゼミの先輩、分譲タワーも手掛けるくらいの中堅ゼネコンの社長ともこんこんとお話ししました。仕事で縁をいただいた財閥本流不動産会社の部長、子会社社長の方からのアドバイスもいただきました。足で探す、自分のことを少しは知ってくれているひとに本音で教えてもらうことに徹しました。

そして、2年以上の時が流れ、私たちはひとつのマンションに出会います。

目黒の駅から近い高台側かつ大通りには面さない。大名屋敷跡地を公家が継ぎ、従前は国立大学という由緒正しき地歴。もちろん所有権で、事業協力者住戸なんてものもない。イギリス人建築家が意匠設計、財閥系不動産会社が構造設計という組み合わせで、施工はスーゼネ。部屋が十分すぎる広さであることはもちろん、前建はなく眺望は抜け、さらに南向きに計12枚のサッシというワイドスパンです。

これこそ、探し求めていた「いかに高い理想を持ち、いかに大きな期待を胸に抱き入居したとしても、決して失望することのないマンション」のようです。マッターホルンのようなマンションです。これでディスポーザーがついていれば、モモレジ氏さえも絶賛しそうです。

しかし、このマンションは私たちにひとつの大きな試練を与えました。そう、マッターホルンのようなマンションの本質とは、やはり試練なんです。それを乗り越えた時にだけ、大きな達成感を、真の資産価値を得られ、幸せになれるんです。