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居住用マンションのアービトラージ

今年の春ころに、自分などマンション大好きな人たちのなかで「お金が落ちてる!」と盛り上がった物件がありました。千代田区神田地域、スターツがてがける定借タワー「アルファグランデ千桜タワー」で、モデルルームで予定価格みてみんながずっこけたという。まだ半年前のできごとなのにもうだいぶ昔のできごとのようで、宴の後の淋しさってやつでしょうか。

妻と自分は、「マンションで区がからむ再開発案件は無条件で買い」信者なので、モデルルームも初日の次の日にお邪魔しました。「千代田区」だけで売る気かよ、仕方ないんだろうけどもうちょい「神田」で売ってほしかったな、が印象。

その場で図面集を妻とみながら、下り天井の少なさだけで65平米のお部屋を買いますよと伊藤忠の営業さんに宣言。モデルルームでの「買う気」アピールは大切ですよ。

定借検討は初めてだったので、モデリングも手直しして収支シミュレーションをしたところ「お金が落ちてる!レベルまでいかないけど、ロジック的にはいける」結果に。八重洲三菱地所「常盤橋街区開発プロジェクト」の好影響もあるし。

でも、ロジックだけで判断していいものか「もやっ」とする物件なんですよね。

隣に所得水準が大きく異なる層向けの賃貸タワー、免震層のうえに無駄に地権者自動車工場、地権者と賃貸権利床取得者と区分所有者と土地所有者で定借タワーの管理組合を運営する無理ゲーの要素ばかり。さらに、免震構造を採用しているとは思えない、柱や梁が目立つ室内空間に、今風ではない低めのサッシ、共有施設なしなど地権者つきならではの「もったいない仕様」が残念。

結局、「住むには厳しい気がする」ため見送りました。ただ、住むためのマンションで「安全に稼ぐ」には、いまではこういった「(多くのひとにとって)難あり」の物件に手を出すことが求められてるんでしょうね。それが、新築マンションを買って住んで、中古で売るときに利益を得られるアービトラージ裁定取引)につながります。