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マンション買って幸せになるにはどうすればいいのでしょう その3

「ここ絶対欲しい!」物件として、新築湾岸タワマン買って住んで、賢者モードに入って売ったのは、もちろん妻と自分のことです。その湾岸タワマンTHE TOKYO TOWERSは、中古で40%マシという、サラリーマンとしては大きな利益をのっけて売却できたという「成功」と、住まい選びとしては思うようにはいかなかったことからの「成長」の、ふたつのかけがえのない贈り物を私たちに残してくれたのでした。

きれいにまとまったので、続きです。

マンション売ってすぐまた住み替えでマンション買うような「バカなこと」は、もちろんしません。住んだままで売却活動をして、売れたら賃貸探して引っ越して、時期うかがいながら次の物件を探すのが基本なんですよね。買付から引き渡しまでには1か月以上あって、時間はたっぷりありますしね。

久しぶりの賃貸です。気楽にポンポン引っ越せます。部屋から撮った写真とかこんな感じです。特定歓迎です。 

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結局タワマンなのか、結局スペック重視なのか、「人間は自然に生かされている小さな存在」とかいってなかったっけ、すぐ買うよりバカっぽいぞ、とかいろいろありますが、人間は賢いよりバカなほうがいいんです。

ともかく、賃貸に退避しながら、戦い方を変えようとしました。

まず、オープンレジデンスを検討しました。諏訪山や梅丘、西片町を短期完売し、白金台や島津山の長屋を安さだけで売ってた、宮益坂ビルディングかその隣のビルにやっつけモデルルームがあったころです。中古も内見しましたし、用地取得したばかりの物件の情報までもらいうんうんうなってました。いまや、中途営業の即日内定でも有名なブランドになりましたね。

オープンレジデンスを、もやもやを感じながらも本気で検討していたのは黒歴史です。マンションは「立地が9割」あるいは「立地がすべて」ですが、「ブランド地」であることをいいことにそのほかのすべてをスパッと捨て去った割り切りを、最後の最後で自分は拒否しました。

そして、「自分にとって正しいマンション」探しの旅が始まります。クズ地だけど絢爛豪華な共有施設が売りの企画で定量的評価と合理的な判断ができる湾岸タワマン、その真逆で共有施設も高いレベルの専有部仕様もゴミ同然の不良資産だとして徹底排除し、立地だけで訴求する新興勢力オープンレジデンス。そのどちらも「違う」ことはわかりました。

マンガ『神の雫』の使徒探しでは「ワインの上に立つワイン」探しが、自身の人生を見つめ直し、未来、そして永遠を描く旅でした。同じように、これだっ!という「自分にとっての正しいマンション」探しは、もはや資産価値がどーとかでなく、自身の過去と未来、アイデンティティの再定義の旅のようになってきました。おいおい、マンションごときで? もちろんです。ワイン一本を探すのに命をかけるように、マンション購入だって自分の命をかけた超ハイレバ投資なんですから

そして、求めるのは「いかに高い理想を持ち、いかに大きな期待を胸に抱き入居したとしても、決して失望することのないマンション」、つまりは「マッターホルンのようなマンション」です。

んじゃ『神の雫』のように、タクラマカン砂漠を水飲まずにわたってみるわとか、スイスの魔峰マッターホルンに吹雪のなか登ってみるわとか、サラリーマンにとってはそこまでしてなにかの本質をつかもうというのは飛ばしすぎなので、初めのころのように「頼れる知人」との出会いを大切に、考えてみることにしました。

「Very」に自宅が載った同僚や青山の某社社宅の隣にデカい戸建構えてた同僚など会社の仲間、大手リートに物件取得でかかわる60歳くらいのゼミの先輩、分譲タワーも手掛けるくらいの中堅ゼネコンの社長ともこんこんとお話ししました。仕事で縁をいただいた財閥本流不動産会社の部長、子会社社長の方からのアドバイスもいただきました。足で探す、自分のことを少しは知ってくれているひとに本音で教えてもらうことに徹しました。

そして、2年以上の時が流れ、私たちはひとつのマンションに出会います。

目黒の駅から近い高台側かつ大通りには面さない。大名屋敷跡地を公家が継ぎ、従前は国立大学という由緒正しき地歴。もちろん所有権で、事業協力者住戸なんてものもない。イギリス人建築家が意匠設計、財閥系不動産会社が構造設計という組み合わせで、施工はスーゼネ。部屋が十分すぎる広さであることはもちろん、前建はなく眺望は抜け、さらに南向きに計12枚のサッシというワイドスパンです。

これこそ、探し求めていた「いかに高い理想を持ち、いかに大きな期待を胸に抱き入居したとしても、決して失望することのないマンション」のようです。マッターホルンのようなマンションです。これでディスポーザーがついていれば、モモレジ氏さえも絶賛しそうです。

しかし、このマンションは私たちにひとつの大きな試練を与えました。そう、マッターホルンのようなマンションの本質とは、やはり試練なんです。それを乗り越えた時にだけ、大きな達成感を、真の資産価値を得られ、幸せになれるんです。

マンション買って幸せになるにはどうすればいいのでしょう その2

「ここ絶対欲しい!って物件に無理してでも住むべき」の続きです。

でも、「ここ絶対欲しい!」ってのがズレてないかは気になりますよね。特に住む「地域」。どの物件に住みたいかではなく、どの街に住みたいか。自分が好きな場所、ココこそ自分にとって正しい場所なんだ!と信じられればまわりの雑音など気にならんわけですが、それだけの境地に達するのはなかなか大変です。

「ここ絶対欲しい!」が、「一切の妥協を排した至高の地、住まいの原点にして最高峰」みたいな立地であればまだいいですが、それが、なんかの勘違いでザ・ど底辺な立地だったりすると救われなくなります。

「東京に詳しい友だちに聞けばいいんじゃ」と思うかもしれませんが、甘いです。地方出身の妻は、大学出て就職してから東京にきたときは住む場所に悩みまくったといいますが、世田谷生まれ世田谷育ちの自分だって、住む場所にはいつでも悩みまくってます。東京のほかの場所なんて知りません。そもそも地主の実家だって、ひと昔前は田んぼばかりで、縄張って「こっからここまで自分の土地っ! 家は高台に建てよっ!」とかやった場所ですし。

そう、地方出身者がやってはいけないのは「東京のひとに住む場所を相談する」ことです。だって、知らないんだから。知らないけど、ちょっとプライドあると期待にこたなきゃって思いからか、知ったかぶっててきとーなこと言うから余計に厄介です。神戸の地場のお店で「東京へのお土産になる神戸っぽいスイーツ」を聞いたら、店員全員まきこんで大相談会やって結論でなかったことがありますが、相手の立場で真剣に考えた本当の回答なんて、いつでもなんでも、そんなもんです。

ブロガーもこぞって紹介している、ちまたでは流行っているけど資産価値は微妙そうな、しかもやたら棟数や戸数が多い物件ってあるじゃない。それ買うのがこの国の「一次取得者」の基本だし、そんなのが集まった今風な地域でいいんじゃないとか思うかもしれませんが、それも甘いです。広域集客のために一般ウケに徹して、派手で……たしかにそれも再開発地域の大規模マンションとして大切な要素ではあるんだけど。

もちろん「住めば都」も幻想です。どんだけ住んだって、心のどこかが拒否している住まいは都になんてならないです。都、なめんなよ。「ここ絶対欲しい!」じゃなきゃダメなんだ。命と引き換えに(だいぶはしょってるな)そこで人生つくる覚悟が最初っからあって、すべてを受け入れた「正しい」住まいだけが、都になれんだよっ!

と、

ひとまず、みんな大好き「東京タウンマトリックス - 首都圏の街と人種がひと目で分かる相関図 - 東京DEEP案内」を熱心にみることはムダにならんと思います。

tokyodeep.info

思い立ったら「東京DEEP案内」、物件相談を受けても「まずは住みたい街から決めようよ」と「東京DEEP案内」を差し出す。

自分も、住んだ地域を分譲、賃貸かかわらずこちらの画像にプロットしてみました。黒歴史曳舟もそのまんま。やっぱり、何というか……何というかですね。 

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まず、結論。黄土色から黄緑のゾーンが無難でありおすすめ。できるだけ上のほうで。ここのゾーンに「ここ絶対欲しい!」があれば、あとは買うだけ、です。

さて、

いまの自分があるのは、勝どきTHE TOKYO TOWERSを「買って売って」の結果ですし、液状化ゾーンを否定する気はなくむしろ肯定派です(THE TOKYO TOWERSのあたりはそもそも液状化なんてしないし。豊洲は知らんけど)。虚栄心だなんだと言われようが、湾岸のド派手施設てんこ盛りタワマンの高層階や角部屋は、だれもが一度買ってみてもいいんじゃないかとさえ思ってます。

利便施設や行政機能、多くのサラリーマンの勤務先に直結する交通機関がしっかり整備されている。もちろん大手デベが分譲し、スーゼネが施工。大規模ゆえに多くのことがサービス化されて所有ではなく賢くシェアで済ませられ、プールが付いたジムまである。それをサラリーマンが買えて中古価格もわりと安定していて、田舎の同窓からの羨望の眼差しが痛く、嫉妬さえ心地よい。これらを所有するという行動は、きわめて合理的です。

自分の収入だと無茶? 無茶しねえとなんもはじまらねえんだよ! と、『狭小邸宅』っぽく契約に追い込まれることなく、われ先にとバラつけに走り契約を待ち望む検討者ばかりなのは、完璧な住まいとしての整合性がとれていて、収支想定にも破綻がなく合理的だと判断しているからですなぁ。

ともかく、買って入居します。過剰なまでに完璧な構造の建物と内装が用意され、契約前にすべての情報がオープンに提示され、床にカバン置くときはハンカチ敷くようなデキる営業さんが担当し、自分のわがまま条件とマッチングでき、これしかないと選んで買った物件です。吹き抜けエントランスの高揚感にニヤけます。「コンシェルジュ」さんも妻の次くらいに美人で「おかえりなさいませ」とか声かけられるだけで癒されます。思い描いていた住まいとして理想の世界です。最高の満足を得られるはずです。

……あれ?

おかしいな。なんだこの幸せ感のなさは。欲望や理想は手に入ったら、行き着いたら、かえって虚しいもんなのか。なんでも望みどおりになったはずだけど、ひょっとして自分はものすごくつまらんものを追っかけていたのではないか。「最高の満足」が「自分にとって正しい」わけじゃないんじゃないか。と、最大公約数にあわせた無味乾燥なつくりものの世界で、ひとり賢者モードにひたっちゃう自分。

完璧で味気ないものよりも、個性があって味がある感じが確かに流行っている。

 

ネイティブアメリカンの書いた書物を読んでいる。

人は美しい自然の中にいれば本当の自分を知ることができる。

 

便利なものばかりにまみれていると、どんどん芯の部分の自分とのつながりが薄れる。

電車、車、アスファルト、高層ビルに囲まれていると時々息苦しいような気持ちになる。

 

志賀高原に行った。

朝は静かに生まれ、夜は果てしなく深くて大きい。

自分は自然によって生かされている本当に小さな存在だ。

 

日経MJ - 2009年03月07日 - 小澤征良さんのコラム

うむ。そうだね。ぼくには何かが見えてきたようだ。一度きりの人生で大切に守るべき何かが、それに、捨ててしまえばすっきりするちんまりした何かが。

マンション買って幸せになるにはどうすればいいのでしょう その1

この前売った目黒のマンションは内見(ないけん)の方がひと組だけ、しかも終わってから30分後に買付の連絡をいただき、そのまま売買契約、引き渡しとなりました。内見ではリノベーション事業者の超有名な方が同行していて、インスペクションも兼ねていたことが即決につながったのでしょうが、ほんと幸せな流れでした。

さて、居住用マンションは「命を担保にした超ハイレバ投資」だと自分はとらえてます。個別株などと同じで「安く買って高く売る」ことで利益を創出し、その利益をさらに次の投資にあてることの繰り返しで投資残高が増えていくイメージです。

素人が成功するかどうかは、どの物件、階数、部屋とか、10年でどうこうとかちまちました要素ではないんです(モモレジ氏や沖氏などその筋やスペシャリストは別ですが)。いつ買ったか、いつ売ったかの「時期」が9割で、それは金利と供給数と景気と中国もからんだ結果ですから、ま、運です。

だから、「ここ絶対欲しい!って部屋があったら、無理して買う」を自分は信じます。いまの新築なら、パークコート青山ザ・タワーでもいいです。一度きりの人生です。Excelが導いたり、迷ったあげくどっかのプロ風味なブロガーに相談して背中おされるような買い方は、賢いようでいて、ただそれは「賢くなったつもりな錯覚」です。間違ってます。

この世界の複雑な判断でさえAI(人工知能)を活用する時代に、人間になに求めるんでしょうか。踏ん切りつかなかったら、ムダな金、ムダな時間を使うんじゃなく、コイン投げて裏表で決めればいいんです。落ちてくる間に「表出てくれ!」とか念じたらどっちが出ても、結果をみずにそっちを選択すればいいんです。

住宅ローン破綻は避けるべきです。でも、ローンが払えなくなる状況なんて、自分ではどうにもなんないような原因で、だれにでも起こり得るんですよ。そして、だれも助けてくれないんですよ。むしろ全力で逃げてく。いざというときには相談してくださいって窓口に相談しても、うんうんうんうん百篇うなずいたあとで「競売と任意売却がありますが、私どもからは任意売却をおすすめします」とか、100%そっちをとるべき選択肢を示してくれるだけなんだ。競売って選択肢、はなっから消しとけよ!

で、

「命を担保にした超ハイレバ投資」をしてることを忘れてはいかんと思うのです。自分の人生そのもの、赤く熱い鼓動と交換で大金をひっぱってきて、その価値をたったひとつの区分に賭けてるんです。この賭けに勝つには、買った時より高く売り抜けるか、自分が死ぬしかないんだ。忘れちゃいけないのは、死ぬのが早ければ早いほど「よい勝ち方」なんだってこと。それがこの国の住宅ローンの真実なんだよ!

で、Excelでちまちま計算しますか。価格表、大切ですか。命の値段スヨそれ。

パークコート青山ザ・タワーはプールや管理組合の運営の仕組みから、ローン破綻より管理費払えなくなりそうな不安があるのでおいといて(おすすめじゃないのか?)、でも、「ここ絶対欲しい!」最優先でよいと思います。

「ここ絶対欲しい!」の直感は、最大公約数じゃなかったり、ほかとズレていたとしていいんです。売りやすい部屋、売りにくい部屋とか気にする必要もありません。個別株投資では、「自分がいいと思う銘柄を選ぶんじゃない、世の中で一番多くのひとがいいと思う銘柄を選ぶべき」という「美人投票」の概念がよく言われますが、この概念はマンションでは忘れないといけません。

新築で数百戸を短期間でさばくビジネスやってんじゃなく、中古で、自分のように「ここ絶対欲しい!」と直感をもってロジックも組み立てられるだれか「ひとり」の目にとまり、売れればいいのです。売れなくても、まあ、売れると思いますが、売れなくても自分の命を懸けた選択なら後悔もないでしょう。後悔が生まれるのは、よくわからん物件をロジックやだれかの推奨で買って、しかも売れなかったときだけです。

バルミューダのビジネスモデルを考える その2

週末起業

バルミューダは、当初は「Macbookのそばにおいてください」テイストのインテリアを、感度高めのアップルユーザに、お値段も高めで販路しぼって売ってるブランドでしたが、家電への進出で大きく変わりました。

しかも最初のGreenFan(扇風機)から、いきなり見たこともない独特なファン形状を打ち出し、寺尾社長はめいっぱいの「開発ストーリー」をあちこちのメディアで語りまくりで、瞬く間にハイブランドの仲間入りをしてきました。最速でアップル、ダイソン、iRobotヤマギワの世界に入ってきました。

扇風機のあとは、AirEngine(空気清浄機)、Rain(加湿器)、GreenFan Cirq(サーキュレータ)と、単機能「ファン中心」家電をポンポンとリリースしてきます。イノベーションなどポンポン生まれるものではないので、投資回収も兼ねてファン技術に頼るのが経営安定化には必要だったからなのか、ともかく「ファン技術で攻めてくるバルミューダ」ブランドは一部で定着しました。

あわせて、AirEngineやRainは「消耗品でも稼ぐちゃりんちゃりんビジネス」を目指しているように思えました。扇風機は売ったら「はい終了」ですが、空気清浄機や加湿器は消耗品で稼げます。もっとも、プリンターや髭剃りなどと違って、バルミューダの家電は本体で十分に稼げてますなあ。ただ、たいして収益に貢献していないのか、結局、花粉の季節や冬に需要が集中するだけで、年間をとおしての売り上げ安定化にはつながらないからか、消耗品ビジネスはこのふたつで終わってます。

さらに、RainやSmartHeaterに対応するUniAuto(iPhoneなどからバルミューダ家電をいじれるプラットフォーム)は「つながることでさらなる価値を生み出し、できれば課金する」流れをつくるのかと思ったのですが、どうも違う? まさにIoTの先取りで、今ごろは、地域ごとの天気や気温を取得して、家電が自律的に動作するようになってるはずが、リビング家電への興味がなくなったようで絶賛放置中です。

私たちには、UniAutoを通じて提供したい未来があります。それは、家電から操作をなくすこと。インターネットにつながれば、その製品が置いてある場所の気温や湿度、風向きがわかります。天気予報も取得できるでしょう。これらの情報を利用して、必要な時に必要な分だけ、自動で動いてくれる家電が欲しいと思いました。人生には、家電の操作よりも、もっと重要な事が、たくさんあります。こんな思いを込めて、UniAutoという名前をつけました。UniAutoはまだ始まったばかりのテクノロジーです。 対応する製品も、できる事も、これからどんどん増えていく予定です。

未来、自分もまだ楽しみにしてます。対応する製品は1台も増えず、できる事もなにひとつ増えてませんが、もう2年待っているので、まだまだ待てます。

そして、リビング家電への進出に続く突然変異が、キッチン家電への進出です。UniAuto放置の元凶でもあります。トースターに続いて、ポット、炊飯器、そしてコーヒーメーカー、オーブンレンジと順当にキッチン家電を増やしていくわけですが、あとは鍋やホットサンドメーカーを手掛けてくれると嬉しいです(鍋とホットサンドメーカーは自分がほしいだけ)。

さて、

バルミューダの「これまで」には、週末起業に向けてとても気づきがあります。

インテリア中心の創業時は、次の点に注力していたことがうかがえます。

  1. 在庫をもたないビジネスに徹すること
  2. 対象をしぼりにしぼって、独自の強みで価格競争に巻き込まれないこと
  3. 専門誌など一定の権威をもつメディアに紹介されやすい製品を出すこと

しかし、資本主義では必然である景気の荒波に飲み込まれ、注文がなければ在庫ゼロとか関係なく会社はつぶれる経験をし、「本当にやりたいこと」のためにすべてをなげうつ行動に出ます。「本当にやりたいこと」……次の点があってこそ実現できそうです。

  1. 営業力 - 数を増やし泥沼化するのではなく、次々と別の方法を考え行動にうつす力と体力
  2. 意思 - 別のことやったほうが「金になる」など顧みず、たったひとつの目標に命かけてやりぬく
  3. 製品企画 - 「いける!」の直感をすべてロジックと数字におとし、つじつまがあわなくなっても前提を覆してでも「いける!」を持続させる

リビング家電の展開を自分は気にいってます。こんな感じでしょうか。

  1. ひとは体験、ストーリーを大切にすることを第一にする
  2. 何か技術が評価されたら、しばらくはそれだけで食っていくぞと腹くくって体力をつけることに専念する
  3. そのジャンルの過去と比較はするが、他社と比較はしないことで敵をつくらない。パクられても真っ向批判をしないのはもちろん、自らの小ささをわきまえた肯定さえする余裕をみせ炎上を避ける

さらにリビング家電では、消耗品やプラットフォーム(UniAuto)で収益を得るビジネスへの期待や模索もあったと思うのですが、消化しきれなかったようにみえます。また「失敗もあった」としているので、どれかは失敗作だと思っているようです。

ちなみに、バルミューダのリビング家電のデザインには、どれも同社の過去のインテリアとの連続性がみられるんです。RainはColonyですし、SmartHeaterのアルミラジエーターはX-Baseの流れにあると思います。これをデザイン哲学というのかはわからんですが、のちの大ヒット商品の習作を発見するのもまた楽しいものです。

バルミューダのリビング家電はWebの記事やブログで紹介されることが多くなり、通販カタログにものったりで自分はよく目にしましたが、まあ、一般的なブランド知名度はほぼゼロのままだったんじゃないかな。父や母の世代はもちろん、会社の同僚も「バルミューダ? 知らんがな」といった状況ですなぁ。

しかし、バルミューダはリビング家電の展開の仕方を変えませんでした。「革新」や「再定義」といった強いメッセージで製品を発表し、メディアにとりあげてもらう、ブログのアフィリエイトの定番に、といった流れです。社長自身の「代わり」のだれかに営業活動をしてもらうイメージでしょうか。

そんなコミュニケーションが大きく変わったのがキッチン家電であるThe Toaster。Webメディアでの「ちまちま」した営業活動は、ほとんどしなくなりました。

  1. トーストしたパンは「ソーシャル映え」したので、 InstagramTwitterなどの写真投稿ですさまじい勢いで勝手に拡散された
  2. 糸井重里との対談など、これまでの無名Webメディア記者取材と一線を画す「インフルエンサー」重視のメディア露出
  3. The Toasterを使う仲間が増え続けているんだよー、といった流れのコンテンツ展開に力を入れる

日本人だけが食べ物の写真をとってSNSに載せたがることは、グローバル化した世界で目立つようになった5本の指に入る謎だと思いますが、これをうまーく使ってると思います。そりゃ、コンビニの食パンにチーズのっけて焼くだけで「写真とってよー。 いいね!いつもの3倍は間違いなしだよ!」ってお料理が出てくるんですから、半日かけた自慢の凝り凝りなお料理よりぜんぜん受けるんですから、もう、営業活動の類などせずシェア一本ですわ。

どれも計算づくでやってきたことではなく、手あたり次第、金かけずにできることは何かと知恵しぼって工夫してたら、いまのバルミューダのやり方になったのでしょう。UniAutoなどの「風呂敷は広げるだけ広げてたたまない」のも、スタートアップには必要な態度でしょう。

さて、自分もいまできることはなにか考えつつ動き、知恵しぼって工夫してみます。

バルミューダのビジネスモデルを考える その1

週末起業

自分はバルミューダ大好きで、4つ家電製品を買っています。バルミューダの家電は地味な製品改良が続けられていて型番もいつの間にか微妙に変わってるのですが、ベースを変えることはしないので「安心して買える」のがいいですね。これ、とても大切。ポットとサーキュレーターには「中継ぎ」のような雰囲気を感じてしまったので買ってませんが、こんどの炊飯器は気合い入ってそうで楽しみにしています。

では、4つのバルミューダ家電の、ざっと使用感です。

SmartHeater

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まずは、SmartHeater(わが家のはSmartHeater2)。じんわりと部屋をあっためる暖房機です。

寝室においてて、暖房機なのに一年中出しっぱなしで部屋の一部になってます。大きくてとても重くてどこかにしまうのが大変ってのもありますが、シンプルなデザインは季節問わず部屋にとけこむんです。音も風も出さないので、夜通しで少しはぬくもりがほしい寝室にぴったり。SmartHeaterは、部屋を積極的にあっためるんではなく、寒くしないための暖房機なんです。

機能はデロンギなどのオイルヒーターそのものですが、選ぶ理由は、まあ、デザインですかねぇ。いろいろとしゃべってくるのは好きですし、しっかりとつくられた筐体も好きです。猫が上に乗るのでラジエーター温度は最低(55℃)に設定して、冬場の主に寝るときに室温18℃でつけっぱなしにしてるだけなので、電気代もかかんないですね。ただ「売り」のロイヤルスリープモードは、一時期使ってはみたものの電気代すごいんでやめました。マニュアル設定で十分にがーがー眠れるんですな。

UniAuto対応でiPhoneから「本体より」いじくれます。ロイヤルスリープモードの電気代のすごさに一日で気づけるのも、iPhone対応で細かく電気代をみられるおかげです。タイマー自動運転もできますが、まあでも、最大で72時間動作のしばりがあるからほとんど意味ないんじゃないかなー。3日おきにいちいち設定しなおすとか、頭おかしくなります。マニュアル運転で満足するようにしてます。

別売りのタオルバーも買ってつけて、お風呂あがりのバスタオルかけて加湿!なんてやってみましたが、バスタオルがぞうきん臭くなるので即やめました。毎日バスタオルを洗濯しないわが家が悪いと思うんですが、タオルウォーマーみたいでかっこいいじゃん、を夢みてたのでちと残念でした。

Rain

次に、Rain。インテリア度高めの加湿器です。

「やかんで水を注ぐ」という給水方法がなにより簡単、そして楽しいのがよいです。Rainはそのデザインのキワモノさからリビングに「おりゃっ」と置いてますが、キッチンとやかんとお水という組み合わせが合理的というか自然です。お客様に「なにこれ!」と興味もってもらえる存在でもあります。

コンセプトや仕組みは、これまで自分が買った加湿器のなかではベンタのエアウォッシャーに近いです。ベンタもやかん給水ですね。ディスク式のベンタではハイジェン液が必要なのを、Rainではフィルター式にして不要にしてます。維持費で考えると、ベンタのハイジェン液、Rainのフィルターはどちらも高価でどっちがどうってことはなく「もっと安くしてよ」です。期間中のメンテも、いらないようにみえてどちらもわりと大変です。本体、重いです。

操作はいろいろとしゃべってくれて、UniAuto対応でiPhoneからも操れるので未来感少しあります。リングでの操作も、普段づかいには心地よいです。本体を揺らすと「地震だー!」って感じで自動的に止まります。

欠点はベンタとまったく同じ。加湿能力が給水状態によって大きく変わることです。一番加湿してほしいはずの給水直後の「満タン」状態の加湿能力が最低という鬼仕様。そして、給水が必要な状態に近づけば近づくほど加湿能力は最高潮、水をみるみる減らして力尽きるんです。そこ、全力出すとこじゃないんですけど。

ま、欠点はあるにせよ、10台は買った加湿器のなかで、バルミューダRainが一番長続きしてます。

AirEngine

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さらに、AirEngine。リビングのニオイとりが得意です。

デザインがすべて、でしょうか。身もふたもありませんが。世界にはBlueAirという絶対的存在の競合製品があり、さらになぜか日本市場に本気出してきてしまったのはバルミューダにとって誤算でしょう。AirEngineには独自の「ジェットクリーニングモード」での爆音空気清浄化があるのですが、これは年に数回、無理して使うレベルで、なくてもいいです。

デザインがすべて、とデザインに限定したのは、いろいろと「ちゃちい」のも理由です。剛性が感じられず、猫が乗ると倒れてついでにプラスチックのかみ合わせがずれるレベル。ずれる前に倒れにくくしてほしい。バルミューダらしさはLEDの照度自動調整くらいで、操作音は他のバルミューダ家電のような工夫はなく、アイリスオーヤマ家電と変わらんです。巨大なACアダプターが床にごろんするのも、あとちょっとの工夫で本体下に入れられるのになんでしないんだ?と謎仕様が多めです。

消耗品のフィルターが二種類あるのも自分には「?」で、バルミューダはシンプルさが(むしろシンプルさだけが)売りなのに、こんなとこでうんうん悩ませる必要ないでしょと思っ……と書きながらWebみたらベーシックフィルターは販売終了でした。さすが。

空気清浄能力は、わが家ではダイキンクリアフォースに完敗と判断してます。いやもう、フィルターにぜんぜんホコリがつかない。クリアフォースは毎週掃除機をフィルターにかけてたけど、同じ場所にリプレースしたAirEngineは「掃除してサイン=3週間たったよ」が出てもフタをそっ閉じするほどホコリがついてない。静かなのはいいんですが、動かす意味あるのか疑います。

一方で、消臭能力は高いんです。クリアフォースは猫トイレのうんことかのニオイに極めて寛容だったので(あれ、なんでなんだろう)、うんこ臭に厳しくあたるAirEngineをリビングに置き続ける理由になってます。

で、同じコンセプトの単機能空気清浄機は、無印良品バルミューダ技術提供モデル(MJ-AP1)がおすすめかもしれません。ACアダプターないし、倒れにくいし、ある意味「AirEngineの完成形」です。

いつもはまるっとOEMでお茶にごす無印良品が再設計といえるほどに大きく手を入れ、デザインにこだわるバルミューダが技術提供でOKしたのには、両社ともに「AirEngineは、だれかの手によってもっと洗練されるべき」との考えがあったのではと想像します。AirEngine担当の開発部長が中国企業(小米科技 - Xiaomi)へ転がったことで、バルミューダ自身による製品改良の可能性がなくなったことも背中押したのかなとか。

The Toaster

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そして、The Toaster。幸せな朝のために、おいしいパンを焼きます。

感動的なおいしさが自慢のトースターで、タイマーが「チッ、チッ、チッ…チィィーン!」で、できあがり! こう、音とニオイとおいしさが脳でつながるのがいいですなぁ。バルミューダ大好きならわかる微妙なちゃちさも含め、すべてがバルミューダらしく、ひとつの完成形でしょう。

使い方は、おいしい4枚切り食パンにうすーーくバターぬって、4等分になるように切込みを入れてセット。収納場所に困る付属のちっちゃなカップに少し水を入れて、それをThe Toasterのお皿に注いで、あとはふたしめてモード確認して時間のダイヤルをチチチチチッと回すだけ。って、案外と人間に手間かけさせるんですが、ひと手間ふた手間かけた実感と、クソ忙しいはずの朝に「まあ、セカセカすんな。少しの間くらい、効率的かどうかなんてこと忘れようや」って雰囲気が、パンをよりおいしくしてるかもしれません。

で、満足度が高いか低いかは、おいしい4枚切り食パンが、ふだんから手に入るかどうかがすべてです。The Toasterは、4枚切り食パン専用機だと思うんです。セブンイレブンの金の食パンでもOK。おいしいチーズのっけて焼いてメープルシロップかけて「高カロリー食、うまー」「糖質、うまー」するのも、ピザっぽい何かにするのも、とにかくパンが基本。ふだんから4枚切りが手に入れば、買って、間違いなく満足するでしょう。

長くなったので次に続けます(明日アップ予定)。

「iPhone 5sとApple Watch Series 2」でSuicaを使う

ワイモバイル

2016年10月25日から「Apple Pay」でSuicaが使えるようになったので、さっそく自分でも使ってみました。iPhone 5sApple Watch Series 2の組み合わせです。うむ、だれも興味なさそうな組み合わせです。

で、使えるようにする作業のポイントです。

  1. iPhone 5sに「Suica」アプリをダウンロードして開く。
  2. Suica発行で「My Suica(記名式)」を選択する。
  3. Suicaの名称とクレジットカード情報を手入力して登録する。
  4. 流れに沿う(つまり、省略)。

省略は手抜きではなく、iPhone 5sApple Watch Series 2の組み合わせでは、1~3の流れが分かって始めることが何より大切で、そこをクリアすれば簡単だからですな。

iPhone 5sSuicaの確認をするには、「Watch」アプリのマイウォッチから「WalletとApple Pay(Suica登録後に「Wallet」から名前が変わってる?)」を選択でOK。もちろんSuicaアプリを使ってもOK。

Apple WatchSuicaの確認をするには、Apple Watchの「Wallet」を選択でOK。Apple Watch用のSuicaアプリはありません。

Web記事にあるような、iPhoneのカメラでクレジットカードを読み取らせることは「ない」です。Apple WatchのWalletアプリにはSuicaがでてきますが、iPhone 5sのWalletアプリは空っぽのままです。Wallet用ANAアプリとか入れても何もおこりません。

Suica」アプリで登録できるクレジットカードが、Apple WatchApple Payで使えるとは限りません。自分はNGでした。どーゆーことかというと、(Suicaではなく)Apple Payに対応したカードをiPhone 5sで登録してないと、Apple WatchだけではSuicaへの個別チャージができないようなんです(確認できていません)。iPhone 5sSuicaアプリで個別チャージやオートチャージ設定ができるので自分は問題ないですが。

Suica」アプリにはさくっと登録できたけど、「Apple Pay」ではじかれた自分のクレジットカードは、スーパーICカード Suica三菱東京UFJ-VISA」です。支店口座のキャッシュカードとクレジットカードとSuicaが1枚にはいってる、とっても便利なカードです。おすすめかどうかはわかりません。

ざっと設定すると「エクスプレスカード」としてSuicaが自動登録されます。ボタンいじらずにリーダーにかざすだけでSuicaが使える状態です。「エクスプレスカード」って、出張族にとってはJR東海のアレであり、SuicaとのセットだとEX-IC(エクスプレスICカード)も頭によぎり混乱しますが、どちらも無関係です。

使うときも、作法しきたり心得など必要はなく、ふつーのSuicaでした。もちろん、ラッシュ時のJR改札でデビューする勇気はなく(Suicaシステムもずっと障害中だし)、コカコーラの自販機でコカコーラゼロ買ってデビューしました。

まとめるとiPhone 5sApple Watch Series 2の組み合わせでも、Suicaの追加は簡単です。自分はANAアプリを追加したり、何枚ものクレジットカードをiPhoneのカメラでおっかけたりして2時間くらいウォーミングアップしましたが、手順にしたがえば5分で完了です。クレジットカードはどうもしばりが強いようではじかれやすく、しばらくは混乱しそうです。

土地付き不動産は売って利益出さなければ「負け」

不動産投資

「サラリーマンの副収入」で真っ先に思いつくのは不動産投資です。マンションの家賃収入というインカムゲインを得る「サラリーマン大家」は憧れですね。わが家も、そんな「サラリーマン大家」なのですが、そろそろ手を引こうと考えています。たいして儲かるわけでもなく、そのうえわずかな将来性も感じられなくなってきました。

週末に、住宅地の一角にある自宅近くのレストランで、母の誕生日をお祝いしました。父も呼びました。さいわい「健康と政治と宗教と野球の話」はしない両親ですので、会話はほどなく投資の話になります。特に不動産からみですね。私の実家はよくある地主系資産家ですから(言い切る)、妻の収益マンション、そして私のマンション買ったり売ったりにも少しは興味あるわけですよ。

ま、妻や私の話は「ふーん」で終わるわけですが、そのあとで聞いた実家のお金の使いかたや価格交渉の話は興味そそられました。ちなみに、実家は(副業で)40年近く不動産投資をやってて、いまも世田谷の人気駅近くでRCの集合住宅3棟(DINKS向け20室くらいか)、駐車場(15区画くらいか)、戸建て(おひとつ。旧借地法で…)、区分マンション(3部屋か)を続けてます。一時期は名古屋やさらに地方の収益物件ももってました。

で、これでやっと毎月のお金の不安はなくなり、安穏と暮らせるようになります。銀行窓口の女性が「やさしい、とってもいい子だったのよー」だったからレアル建て債券の投信をノルマ分買ってあげて損を出しても、すぐ忘れられるレベルです。ダイナースだって富士銀行からのお願いで立ち上げ時からのメンバーらしいですが、つつましい暮らしが基本。海外旅行も、父が勤めていた会社の企画で参加した1回きりという質素さをキープです。でないと、メンテナンスはもちろん「建て替え費用」が捻出できませんし。

こんだけやって、老後はつつましい暮らしを続けてくわけですが、サラリーマン大家のゴールってこんななの?と淋しくなりませんか。そのうえ、実家は土地持ちですので、一棟ものではかかる金利は建物部分だけ。東京スター(東京相和)だけど低金利での資金調達はもちろん、銀行の支店長とのつきあいで融資承認もちょろい。土地部分もふくめて一棟ものや区分に手を出しているそこいらのサラリーマンとは、収益構造も戦い方もまるっきり違うんです。

まあでも、このマイナス金利時代にはさしたる違いにはならんだろ?と思うでしょうが、さらに、実家は街の不動産屋さんとは「先代からのおつきあい」ゆえ賃貸管理費が5%なんてはずはなく「タダ」。それだけでもNOIはぐっと改善されますな。あ、うっかりNOIとか使ってますが、親は「NOI?なにそれ?」ですよ。そんな言葉知らなくても、もちろん「先代からのおつきあい」で優先的に客付けをしてもらえるので、入居率もほぼ100%をキープできていると。サブリースって言葉はさすがに知ってても、検討の必要すらない。

これが「昔ながら」のサラリーマン大家の実態で、私たちは「このような層」と同じ土俵で、同じ賃貸事業で競争をして、余計なコストをたくさん払って、さらに「このような層」の年金を全力で支えながら、自分自身で「豊かな老後」をつかみ取らなければならんのです。

で、酒飲めない妻が、ボルドーヒューガルデンでいい感じになってる両親に相談するわけです。「目黒界隈(まあ、不動前とか)の減価償却を損金にしにくい築古区分が、おかげさまでうまくいってるんですけど、この金利というか、この相場では売った方がいいんじゃないかと思っていまして…」。

「不動産というのはねえ、その収益をもとに次々と買い増しできるからいいのよ。だから、売っちゃだめなのよ」。

いや、その収益ってのが、そこいらのサラリーマンが手を出してるような収益物件だとちびっとで、いくら足したって「買い増し」するレベルには届かないんだってば。土地持ちじゃないんだから表利5%とかで釣られてもNCFは3万円、CCRは1%切るんだよ。とか言ってもわっかんねーよな。自分でもわかってないけど。とにかく、りそなとかオリックスの銀行の信用も物件じゃなくて労働資本としての人間についてんの。お金出てこないの。逆に、買い増ししまくって本書いてる連中とかは、自分でも気づかずに相当危ない橋わたってるか、1万人にひとりの「むしろサラリーマン業が副業」って奇人だけなんだよっ!

さて、母の古きよき時代の牧歌的考えはともかく(買いたたき方はとても参考になったけど書けない)、私が計算すると、土地付き不動産は売って利益出さなければ「負け」です。

サラリーマンはものすごーく不利な土俵で、「スルガじゃない銀行が金貸してくれる」という武器というかたったひとつの特権にすがって魑魅魍魎や国税と戦うわけですが、不動産投資でのインカムゲイン狙いは続ければ続けるほど負ける確率が高まるだけです。つまり、長期は不利なんだ。短期転売目的で買って売って、たくさん税金おさめまくるしかないんだよ。サラリーマン時代にそれをできるだけ繰り返すしかないんだよっ!

強引にまとめると「不動産投資でインカムゲイン狙って勝てるかは、地主かどうかがすべて」ではないかと。いまは9割ではなく、すべて。地主らに、情報、資金調達、収益性のどの面でも太刀打ちできない。短期転売とか買いてみたけど、取得税と手数料と税率考えると、これからの時代はキャピタルゲインすらあやしくて頭おかしいひと扱いされるだけ。

サラリーマンによい物件がまわってくるわけもない。「5000円の有料セミナーに参加したら、業者と参加者との絆ができて優良物件が紹介される」なんてこと、ないから。業者は、物件の収益性じゃなくて労働する人間ってだけで銀行がじゃぶじゃぶ金貸すサラリーマンを、クズ物件を放り込むゴミ箱くらいにしか思ってないからっ!

そこからはずれようとすると、プノンペンコンドミニアム買うしかないのかな。不動産取引の仲介手数料の規定がないからどこでどんだけ抜かれているかわからない無法地帯で(ツアーの主催者含めてね)、いまは視察とかいって旅行代を経費にできてウハウハだけど、ほんとにお金が必要になる老後に何度もプノンペン行けるのかいなとふと不安になりながら、高いリターンと高いリスクを求めるしかないのかな。でもこれ、「お金から自由に」なってますかねぇ。